フランス生産者訪問記
 2025
7月にフランス各地の生産者を訪れました。訪れたのはシャンパーニュ、シャブリ、ブルゴーニュ(ボーヌ)、ボージョレ、ジュラ、アルザスとぐるっと一回り。

 生産者さんの話を聞きながらの試飲はまさしく極上のひと時で、毎日が楽しくあっという間に過ぎていきました。栽培や醸造に関する考え方や実践方法は、その土地、気候、歴史、さらには将来への想いによって様々だと痛感しました。

 この訪問記を書くにあたり、少しでもその想いをお伝えできたらいいなと思います。

ブルゴーニュ ≪フィリップ・パカレ≫≪レノ・パカレ≫

 シャブリを後にして一路ブルゴーニュへ。
今日の宿泊地はボーヌ。中世の面影を残す町並みで、世界中からワイン愛好家が訪れるブルゴーニュの中心となる街です。
 ボーヌと言えば、オスピス・ド・ボーヌ。貧しい人のための病院として1443年に創設されましたが、その運営費はワインを販売した収益から捻出されていました。現在は年に一回開催されるチャリティワインオークションが有名です。また、今回は行けませんでしたが、2023年に新しくできたワイン博物館、シテ・デ・クリマ・エ・ヴァンも観光の名所となっているようです。


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 今回訪問先のフィリップ・パカレはボーヌ駅から徒歩3分程で、街の中心地からほど近いところにあります。瀟洒な2階建ての建物で、正面のドア脇にMaison Philippe Pacaletのプレートが掲げられております。約束の時間に到着すると、建物の前でフィリップさんとご子息のレノさんが待ち受けておりました。

以下輸入元の野村ユニソンさんの資料から抜粋です。

「フィリップ・パカレはブルゴーニュというテロワールに恵まれた土地の可能性を最大限引き出し、一本のボトルに詰めることに情熱を燃やしています。

彼はブルゴーニュという土地の圧倒的なまでのポテンシャルを高く評価しており、その上で、その土地の潜在能力を引き出すためには植物としてのブドウ樹そのものが重要だと考えています。ブドウ樹というひとつの生命が持つ植生こそが最も重要なのであるという、「自然」や「命」に対する最大限の敬意を抱いた姿であるとも感じられます。

そして、この自然や生命から得られた恵みを彼は非常にシンプルな方法で醸造していきます。」
この哲学と、ブルゴーニュの土地に対する敬意を込めたワインを造る偉大なる醸造家に合える喜びをかみしめて、試飲に臨みました。


まずは息子さんのワインから試飲させていただけるとのことで、楽しみです。

狭い階段を降り、地下にたどり着くとひんやり静まり返った広いセラーが現われました。たくさんの樽が所狭しと並んでいます。横には細い通路があり、そこを通り抜けるとそちらも同じくらい広いセラーになっています。地上の向かい側にあった建物が地下でつながっていたのでした。

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(右)フィリップ・パカレさん (左)レノ・パカレさん

レノ・パカレ(メゾン・レノ)は2023年ヴィンテージが初リリースとなります。2014年からワイン造りの勉強を始め、2019年からはお父さんの下で修業を積みました。4年間の修業を経て独立し、シャサーニュ・モンラッシェの若い造り手が8生産者で共有するカーヴでワイン造りを始めました。2024年は白赤各4キュヴェずつ造っています。

※試飲しながらそれぞれのワインについてコメントがなされていきますので、私のメモの羅列になりますがお許しください。

2024年のブルゴーニュはベト病が広がり赤が少なく、比較的白の多い年でした。空の樽が散見されます。

まずはメゾン・レノのワインから。

    オクセイデュレス 赤 2023

サン・ロマンに近い畑で石灰岩質。5060年の古木。選果をしっかりする。

2樽のみ。2023年より酸が多い。12.5

    マランジュ 赤 2023

標高の高い畑。選果をしっかりすればベト病は大丈夫。

    アリゴテ 2023

ピュリニー・モンラッシェとボーヌ・ロマネの石灰岩質のアリゴテ。

熟度の高いぶどうをゆっくりプレスして造った。

    マランジュ 白 2023

よくある新樽の味を付けたマランジュとは違うスタイル。12.5


「ワインは自然と一緒に働いてできあがっていくものだから毎年違うもの。その違いを飲んで感じてほしい。」


試飲の最後にそう語ってくれたレノさん。お父様の薫陶を受けてこれから素晴らしいワインを造ってくれるのでしょう。本当に楽しみです。



フィリップ・パカレ後編に続く