訪問2日目、ジュラに別れを告げ、一路ボージョレーへ。

1件目はこの人なしでは自然派ワインは語れない。自然派ワインの父『マルセル・ラピエール』 のドメーヌを訪問。
現在はマルセル氏の長男、マチュー・ラピエール氏がお父様の遺志を受け継ぎつつ、更に進化し続けています。
P1070555
P1070556P1070575
インポーターさんの資料によると、『マルセル・ラピエール』のワインを昔から知る人曰く、1990年代の『マルセル・ラピエール』のワインのようだとか。
お父様はどちらかというと大らかな性格だったそうですが、マチュ―はお母様に似て繊細で緻密で真面目なんだそうで言われてみるとワインにも表れているように思います。
実際にお会いしてみても、なるほど、畑でも蔵でもとても細かく丁寧に説明してくれます。

まずは蔵の前にあるACボージョレーの畑へ。
平地で花崗岩と砂質の土壌が広がります。
P1070574
P1070558
P1070569
2015年は今のところ天候も良く、順調とのことで、ジュラより南のボージョレーではすでに開花は終わり、粒胡椒大の果粒が出来ています。
ガメイは収量が多い品種なので、多すぎるといい品質にならないため密植してブドウの樹同士を競争させるそうです。その数、1ヘクタール当たり1万本。。すごい。

彼のところでは7月14日までには畑作業を終え、それ以降は収穫まで何もしないそうです。(その間はバカンスに行く!)
とはいえ、年によって状況は変わるので決まりは作らないのが彼のモットーだそう。

その後、蔵へ。
P1070579P1070577
マルク・ペノ氏の弟さんが書いた天井の絵も素敵。

大きな木製の発酵槽にてボージョレーの代名詞でもあるマセラシオンカルボニックが行われます。
その後は垂直式のプレス機にてゆっくりとプレス。この“垂直式”というのがミソで、ブドウを動かさないので傷まず、プレスした後も房の形が残っているほどデリケートに扱うそうです。
更には高温になるとえぐみや渋みも出やすくなるため温度管理をしたり、熟成中も定期的に顕微鏡で酵母を監視し、バクテリアが発生しないようにしているそうで、そういう、細やかな仕事からあのラピエールの味わいが出来上がっているのかと思うと、本当に大切に飲まなければと、改めて思いました。
P1070576
P1070578
そして新ヴィンテージをテイスティング。
2014年はいい年しか造らないという“キュヴェ・ラピエール”もお目見え!
樹齢120年という古木のなせる技をまざまざと見せつけられました。
P1070589

さらにその後、ボージョレーのグラン・クリュとでもいうべきコート・ド・ピィの畑へ。
標高352mのピィの丘は思った以上に急斜面で頂上に行くにつれ花崗岩の岩が大きくなっていきます。
P1070591
P1070599P1070600
すぐ隣の畑は違う人の畑だそうですが、ラピエールの畑との違いは一目瞭然。
P1070597
ラピエールの畑(丁寧に耕されており、斜面と垂直に植えられている) 
P1070610
 隣の違う人の畑(農薬ばっちり。斜面と並行に植えられている)

やはり、畑仕事は大切だとここでも思い知らされました。


ランチはマチュ―と共にフルーリーにある人気のレストランへ。
平日の昼間だというのにほぼ満席です。
P1070611
今日のメインはシャロレ牛(白いブランド牛)のステーキ。
P1070614P1070615
てっきり3~4人前かと思ったらこれで一人分とな。美味しい!けどく、くるしい。でもマチューはものの5分で平らげてました。恐るべしフランス人。
さらにジョルジュ・デ・コンブの長男であるダミアンも顔を出してくれました。
P1070618
向かって右がダミアン。左は親友であり、このレストランのシェフ。

そして次に向かったのは、フルーリーより南、ブルイィにある若手の中でも一目置かれる存在のレミ・デュフェイトル。
ラパリュで修業し、ラピエールとも並ぶボージョレーのビッグ4の一人、ジャン・フォワイヤールにも師事。
自身のドメーヌは2010年からとまだ新しい生産者ながら、ラパリュの古木のガメイも譲り受けるほど、先輩後輩問わず周りの生産者から厚く信頼されています。

パッと見、チンピラっぽいですが(失礼)決断力のあるいい漢。
まだまだ試行錯誤の真っただ中ということで、研究の為一部除草せずにやってみたり、サンソ―やグルナッシュといった他地域の品種も実験的に植えてみたりしているそうで勉強熱心。みんなから信頼されるというのがわかります。
P1070627
P1070628P1070632
P1070634P1070636
P1070637P1070651
自宅兼醸造所では「みんな自分の家だと思って自由に寛いで。醸造所も好きに見ていいから」ととっても気さく。
アミューズも出してくれ、テイスティングというよりアペロタイムに突入です。
P1070653P1070665
P1070657P1070658
P1070661P1070655
昼間あんなに飲んだのに、スルスルと沁み込んでいくような優しい味わいに気が付けばマグナムも3本ほど空いていました(笑)
ラピエールとはまた違った魅力でこれからのボージョレーにますます期待を寄せました。
つづく