昨日はフランス・ガイヤックの自然派生産者“コス・マリーン”のヴェルジニーさんが来店して下さり、ミニセミナーを開催いたしました。

ガイヤックと聞いてピンとくる方は少ないと思いますが実はフランスでは最古のブドウ栽培地の一つなんだそうです。
日本ではまだあまり馴染みのない土地ですが、彼らはそこで伝統的な土着品種を中心に栽培しています。

AOCの規定ではもはや認められていない品種を多く使うため、ほとんどのワインはVin de Tableとのこと。
でもガイヤックは伝統ある土地なので樹齢の古い樹がたくさん残っているほか、新たに植え替えた場所ではクローンは全く使用せず、慎重に選別した*マッサルセレクションだけを使っているため味わいは複雑で豊か。
栽培や醸造においても化学薬品などは使用しないよう注意を払っている徹底ぶり。

ヴェルシニーさんはとってもきれいでキュートで素敵な方

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常々思っているのですが、造り手さんの奥様って綺麗な方多いですよね?美味しいワインを飲んでると心もからだも綺麗になるってことでしょうか??

それはさておき、今回は5種類のワインをテイスティング。
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まずはアペリティフ代わりにスパークリングを試飲。
地元ではよく使われるというモーザックという品種100%から造られたこのワイン、よく見るとコルクの部分に酒石がびっしり!なかなかない光景です(笑)。
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熟したりんご(蜜の入ったりんご)のような良い香りで、味わいもほのかに甘みを感じ、誰もが好きなタイプの味わいでスタートから幸せな気分。

続いて白2種類をテイスティング。
1つ目は“ダンコン”と名付けられたワイン。こちらはVdFのため品種を書けないのでOndenc(品種の名前)を
逆に読んでネーミングしたそうです。
花梨の芯の部分のような香りやカスタードっぽい香り、味わいもまろやかでフルーティー
2つ目はガイヤック・ブラン レ・グレイユ2006
こちらははじめはかなりインパクトのある印象を受けますが飲み進めていくとブドウの旨みや酸味、ミネラルなど様々な味わいを感じとることができる不思議なワインでした。

次はレ・ペイゼル・ルージュ2010という赤ワインをテイスティング。
こちらも土着品種を中心に構成された綺麗なルビー色のワイン。見た目とは裏腹にさほど渋くなく、スルッと喉を伝わります。

そして最後はグラン・ド・フォリと名付けられた甘口ワイン。
パスリヤージュしたブドウや貴腐菌の付いたブドウも入っているそうで綺麗なべっ甲色でホッとする美味しさです。今年のクリスマスはシュトーレンやパネトーネとこのワインを合わせたら大人なクリスマスになりそうですね
驚くのはコストパフォーマンスの高さ!甘口でこの価格はなかなかないのでうれしいですね

ヴェルシニーさんが仰っていたことで印象的だったのは「畑は未来からの借り物だから出来る限り自然を壊さず自然なままで作業をする」ということと「私が造ったワイン!というエゴを出すのではなく、丁寧に育てたブドウをきちんとワインにすることを心がけている」というお話しでした。
ますます素敵です

ご参加いただいた方々も興味津々に聞いて下さり、あっという間の1時間半でした。
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また日本にいらしたときにはぜひ当店にも遊びに来ていただきたいです♪
ご参加できなかった皆さんもぜひ、コス・マリーンのワインを一度ご賞味くださいね☆
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*マッサル・セレクション・・・クローンのように母株と同じ長所、短所を持つブドウの樹を増やしていくのではなく、畑に実際に植えられているブドウの樹から良い樹を選び、穂木として台木に繋ぐ方法。手間はかかるがテロワールの特徴がより強く出る。